春の奥信濃で出会えた花あれこれ①

こんばんは.マイロネフです.

 

季節は足早に春から夏へ移ろい行きますが,今回はここで昨年春に野沢温泉村~栄村への日帰りサイクリングで出会った,ご当地らしい花の幾つかをご覧に入れたいと存じます.

1回目は2018年4月21日,2回目は同年5月27日でした.

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“菜の花公園”のノザワナ(野沢菜)の花です.この年は開花が早過ぎるので,窒素肥料を散布するなど開花時期の調整には苦心したといいます.

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こちらでハナモモの花も添景に入れてみました.

f:id:maironef:20190513203813j:plainこれがズバリスミレという名のスミレです.ある火の見櫓の下に咲いていました.

f:id:maironef:20190513210212j:plain花の正面図です.これは“ハナ毛”の比較的少ないタイプですね.

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f:id:maironef:20190513210027j:plainこれは別の場所に咲いていた「スミレ」の花の正面図です.

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このキクザキイチゲは花被片(萼片)が普通より多いタイプのようです.

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f:id:maironef:20190513212239j:plain自然の花束状態になっているカタクリがありました.

f:id:maironef:20190513212601j:plainこの自生地の状況です.

f:id:maironef:20190513212946j:plainこれがノザワナの元の姿でしょうか.

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水田の土手にカタクリの小さな“天然花壇”.

f:id:maironef:20190513214553j:plainR117“新線”の土手の一部に“コゴミ畑”が見られました.

この後,箕作(みつくり)地区から奥志賀林道を少し登ってみました.

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f:id:maironef:20190513220604j:plainこれはスミレサイシンです.

雪国の代表的なスミレの一つで,葉はアケボノ種と同様,開花時には半開きです.

f:id:maironef:20190513220059j:plain花の正面図です.野生種のスミレの中では比較的大輪の方です.

f:id:maironef:20190513220409j:plain側面図です.後部の距は太く短めです.

では画像がまだ多数ありますので,続きはまた改めて.

2018年 4月29日,保福寺峠を越える③

では続けます.

松本方は勾配と曲線のかなり険しい線形になります.

f:id:maironef:20190511204939j:plain一種のミツバツツジが咲いていました.

f:id:maironef:20190511205125j:plain先日碓氷峠で咲いていたのとは明らかに別種です.

f:id:maironef:20190511203655j:plainこのサクラも青木村側に自生していたものとは別種ですね.

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険しい峠路はここで終わりです.

f:id:maironef:20190510093651j:plainレトロな木造建築の保福寺公民館です。

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火の見櫓も良いアクセントになります.

f:id:maironef:20190511202208j:plainこの保福寺宿は明治時代の大火で焼失したといいますが,

こういう風景は実に旅情豊かで絵になりますね.

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この門の鴨居部分には東筑摩郡錦部(にしきべ)村時代の表札が掛かっています.

f:id:maironef:20190511210106j:plain長野県下随一の赤怒田(あかぬたフクジュソウ群生地です.公園として整備されているようです.

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松本市起点12kmのキロポストです.

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(♫車内放送オルゴール・ハイケンスのセレナーデ

 時間が無くなってきたのでこの時は画面左方向へ向かい,R19へ出て帰路につきました.

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1964(昭和39)年 5月14日の昭和天皇行幸啓記念として制作されたニジマスのタイルモザイク画です.

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山清路(さんせいじ)にて,サクラのようでサクラでない? バラ科には違いありませんが.

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ヒカゲツツジはすっかり花は終わった後でした.

 

この時は距離は伸ばせなかったものの,東山道の歴史の一端に触れ,また貴重なエイザンスミレの発見など成果も多かったサイクリングでした.

では今回はこの辺で.

 

当日の全走行距離;145.76km

実走行time;8時間54分53秒

平均時速;16.3km/h

2018年 4月29日,保福寺峠を越える②

では保福寺峠から続けます.

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峠の青木村方にあった茶屋の跡です.

(♫車内放送オルゴール・アルプスの牧場)

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お疲れ様でした.

間もなく峠の頂上に到着です.

f:id:maironef:20190510081339j:plainここにかつて,ウズラ焼きなどの小料理を商う店があったようです.

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万葉集の歌碑です.判読可能な文字のみ下記に書き出しました.

信 濃 道 … 伊 麻 能 波 里 美 智 可 里 婆 祢 … 安 思 布 麻 之 牟 奈 久 都 波 気 和 我 世

こちらがこの歌碑の裏面です.

f:id:maironef:20190510083737j:plainそしてこの峠の最大の見どころがこちら.

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ウォルター・ウェストンが絶賛した絶景です.

可能ならばもう1~2時間は早く来たい所でした.

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松本(旧四賀村)方から見返ります.

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三才山トンネルの上を通って美ヶ原方面へ通じる林道ですが,入線(通行)はMTBであっても控えた方が無難でしょうね.

f:id:maironef:20190510090546j:plain東山道ハイキングコースの峠の登り口です.

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さらに少し下った地点の“峠路のオアシス”一遍水です.

ここで何としても見たかったスミレがありました.

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エイザンです.

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開花時の葉の形状がヨモギと似ます.これだけで他の大半のスミレと区別ができます.

f:id:maironef:20190510091826j:plain花の正面図です.微かにニオイスミレと同様の芳香があります.

f:id:maironef:20190510092518j:plain側面図です.

このスミレは過去に東信/群馬県境の山地で見たことはありますが,松本地区では初確認でした.

 

(続く)

2018年 4月29日,保福寺峠を越える①

こんばんは.マイロネフです.

 

昨年春の連休の入りとなる2018(平成30)年 4月29日は

COLNAGO・Arteに乗って初の保福寺峠越えにチャレンジしました.

 

保福寺峠の名称は正式にはほうふくじとうげと読むのが正しいのだそうです.

 

先ずは青木村の登り口の画像から.

f:id:maironef:20190508205024j:plain画面の右方向へ右折します.

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ここが登り口です.

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丁度ウワミズザクラの花が見頃でした.

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四阿山根子岳を遠望するspotがあります.

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林産物の不法採取は地元には死活問題です.

この立看板の下に

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この地域では珍しいニリンソウが咲いていました.

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花の裏は薄紅をさしています.

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萼片(花被片)は通常5枚ですが,時には6枚,7枚,8枚が見られることもあります.

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画面の奥の方へ旧東山道ハイキングコースが延びています.

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タチツボ以外のスミレを探して,見つけたヒナスミレです.

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この系統の路線は東海道中山道など五街道の整備以前の古道・東山道のルートに当たっていますので,随所にその案内表示が見られます.

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舗装は敷いてありますが,まさに林道の趣です.

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遅咲きの野生系ザクラが丁度満開でした.

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浅間山の遠望です.

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これは要注意の猛毒,ハシリドコロです.先日の碓氷峠でも随所に見られました.

錯乱状態で走りのたうち回るのが名称の由来といわれます.

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f:id:maironef:20190508214029j:plain花の内部と側面図です.皆様ご注意の程を.

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ここまで来れば,峠は間もなくです.

(続く)

千曲地内の山中に見覚えのある植物を訪ねて

こんにちは.マイロネフです.

例年にない大型連休ながら,サイクリングのロングライドは諸般の事情で2回目以降は困難となりました.

それならせめて近郊のポタリング,それもどうせならある山中で見覚えのある植物の再発見がいいと,COLNAGO・Arteに乗って長野市より南の方角へ出発しました.

マムシグサが出ていればこれも多分出ているだろうと,プチ・ヒルクライムで.

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ウラシマソウです.

画面の上から右下へ,花穂の先端がビロ~ンチョと伸びているのを浦島太郎の釣り糸に見立てたのが名称の由来とされます.

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上の画像は復路での撮影です.

どこの山林にも有るマムシグサと違い,自生現場はピンポイント的で,何らかの対策が必要になりそうです.

次にこちら.今回こそは花が見れるかと期待をかけて行きました.

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オオヤマカタバミです.

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意外に開花時期は早いらしいです.

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僅かに1個,蕾が見えました.花はさほど大きくはなさそうです.

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カタバミ科の中でも独特な形状の葉になります.

 

次に,近くのセツブンソウ園へ.

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連休の直後までは美しい葉の姿を留めています.

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これがセツブンソウの果実です.

 

ここで見た記憶のある,あともう1種類のスミレがこれ.

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ヒカゲです.全体にハルジョオンのような毛が密生するのが特徴です.葉のサイズも大振りで,ホタルブクロの苗と間違えそうになります.

萎んだ花しか無かったので恐縮ですがご了承下さい.

f:id:maironef:20190505091736j:plain花の正面図と

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側面図です.

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この個体には花芽が見えますが・・・・・・・・・・・.

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時期的に閉鎖花になる可能性が高そうです.

 

では今回はこれで.

 

全走行距離;51.88km

実走行time; 3時間31分26秒

平均時速;14.7km/h

最高瞬間時速;34.5km/h

積算走行キロ;15,771km

7年ぶりの長野ー横軽(碓氷峠)日帰りサイクリングから⑤

では次に移りましょう.

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ここでアプト式時代のトンネルの横穴が見えます.今回初めて気付きました.

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高崎市起点36kmのキロポストです.前方にアプトの道ハイキングコースへのアプローチと橋梁にトンネル,それに右側に水準点があります.

この水準点の位置が,現在当方で手持ちの1/2.5万地形図と合わないようなのですが,いずれ新しい地形図で確認したいと思います.

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横川へ17km,軽井沢まで10kmです.

 

ここで,なんとキツネが現れました.

サイクリング中キツネに遭遇したのは3回目です.

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咄嗟の事とて余計な物が写っているのはご了承願います.

このバカギツネ,エサでもくれると思ったのか,鼻先で私の右足をツンツンしたり,車道の真中で座り込んだり.

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程なく山の中へ退散して行きました.

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37kmのキロポストです.7年前の前回はここから大雨に泣きました.

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これはアプト式時代の17/26号トンネルの軽井沢側の坑口です.

日影が伸びてきて気が焦ります.

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高崎市起点41kmのキロポスト.

あと5kmで軽井沢です.

頑張りましょう.但し長野まで先は長いのでここで無理をすると信濃追分に着く前に足が止まってしまいます.

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坂本宿の手前で咲いていたのと同じ種類でしょうか,ミツバツツジの一種が峠道を飾っていました.

(♫車内放送オルゴール・ハイケンスのセレナーデ

17時25分,碓氷峠に到着です.

大レンガアーチの碓氷第3橋梁(通称碓氷めがね橋)から約 1時間10分を要しました.

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高崎市方面を遠望します.

ここでコンデジの充電切れとなってしまいました.

今回は日帰りで時間的に非常にタイトではありましたが,峠を往復する時間中は理想的な気象条件に恵まれ,サルは出るわ,キツネは出るわ,そして横川まで下ればSLが来ているわで,群馬県側から峠を越すこれまでの日帰りサイクリングの中では最高に充実したペダル旅でした.

では今回はこの辺で.

全走行距離;195.35km

実走行time;13時間59分20秒

出発時刻; 4時30分頃

帰着時刻;20時24分頃

平均時速;16.3km/h

最高瞬間時速;49.5km/h

積算走行キロ15,719km

7年ぶりの長野ー横軽(碓氷峠)日帰りサイクリングから④

では横川を出まして,中山道坂本宿の面影を伝える商家の前を通ります.

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f:id:maironef:20190502112046j:plain坂本宿を出た地点にある,高崎市起点32kmのキロポストです.画像の左手にかつてあった民家はいつしか姿を消しました.

これよりは,「アプトの道」と称するハイキングコースとして再開発された廃線跡を探訪しながら登ります.

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これが,1/26号トンネルの横川側の坑口です.

アプト式時代の碓氷峠のトンネルは26本ありますので,当ブログでは「○/26号」という表記を使わせて頂いております.

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同トンネルの軽井沢側の坑口です.脇には碓氷湖の湖畔へ通じるアプローチがあります.

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66/1,000の勾配の程が分かるアプト式時代の路盤です.

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注意書きの看板.

重大な人身事故の恐れがあるので,

やはり自転車の入線(通行)は不可能です.

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高崎市起点34kmのキロポストです.横川から 5kmの地点になります.

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3/26号トンネルの横川側の坑口です.前方に4/26号,5/26号と続きます.

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このスミレは2/26号トンネルの軽井沢側の坑口の脇に咲いていた

マルバです.

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花の正面図と

f:id:maironef:20190502124515j:plain側面図と

f:id:maironef:20190502125052j:plain後面図です.

この峠道の象徴的なスミレと言えそうです.

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皆様にもおなじみの史跡に到着です.今や著名観光地の1つになりました.近くには駐車場もWCもあります.

f:id:maironef:20190502125916j:plain本来はもっと早い時間(行きがけ)に撮影した方が良かったですね.

(続く)