春の奥信濃で出会えた花あれこれ③

こんばんは.マイロネフです.

 

夏が間近の今日この頃ですが,今回は昨年 5月27日()に野沢上の平までCOLNAGO・Arteに乗って行った際に見かけたこの季節の花々をご覧に入れたいと存じます.

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飯山市から野沢温泉村へ向かう途中,ある水田の畔に

カキツバタが咲いているのを見つけました.

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他のアヤメの類なら珍しくはないのですが,これは滅多に見かけません.

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野沢温泉村八幡宮前にて.湧水があります.ここから上の平へ登ります.

少年ローディが駆け下りて,また1~2往復上り下り.わしゃもうかなわんわ.

f:id:maironef:20190523181142j:plainこれがブナの若い果実です.

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f:id:maironef:20190523181516j:plainこの画面の右側にも湧水があります.

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f:id:maironef:20190523182111j:plainこの近辺の山地では多いタニウツギです.

f:id:maironef:20190523182406j:plainこの花は七~八分咲き位が色が鮮やかですね.

f:id:maironef:20190523182605j:plain野沢温泉村の全景です.

f:id:maironef:20190523183028j:plain奥志賀林道のT字路です.かつてはここに料金所がありました.ここから右手方向へ向かいます.

そしていよいよ注目したい草花が登場します.

f:id:maironef:20190523184641j:plainコミヤマカタバミです.

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f:id:maironef:20190523184318j:plain蕾~半開~全開までご覧頂きました.

f:id:maironef:20190523184837j:plain自生現場のイメージです.

続いては

f:id:maironef:20190523184946j:plain再びコシノカンアオイです.

f:id:maironef:20190523185309j:plainここのは葉にシクラメンのような模様がはっきり出ています.

特徴的な花の姿を改めてどうぞ.

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f:id:maironef:20190523190912j:plain残雪も見られました.

では続きはまた後ほど.

夏遠からじの東飯綱高原で②

では,昨年 5月20日の東飯綱高原から続けます.

f:id:maironef:20190521212815j:plainアマドコロです.しかし,普通この花は葉の付け根から1~2個ですが,これは3個もあります.

f:id:maironef:20190521202404j:plain初めはナルコユリかと思ったのですが,茎はどう見てもアマドコロです.

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【ご参考】

f:id:maironef:20190521215120j:plain2017年 6月17日にCANNONDALE・SL2に乗って来た時に撮影した

ミヤマナルコユリです.

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次はこれ.

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シロバナノヘビイチゴ(?)と思われます.

近年,生花・園芸店などで,果実が実ってもそれはあくまでも観賞用で,縁起を担ぐため決して口にしてはいけないという野生系イチゴの苗が市販されておりますが,これも場所柄そういう類のものなのでしょうね.

普通のイチゴのようなランナーの蔓は確認できませんでした.

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代わっては,ミズバショウ園へ移りましてこちら.

f:id:maironef:20190521210005j:plainホウチャクソウ(或いはオオホウチャクソウ?)です.

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f:id:maironef:20190521210348j:plainこちらは

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f:id:maironef:20190521210611j:plainクルマバツクバネソウです.

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f:id:maironef:20190521211048j:plainどこかメカニカルな印象を受ける花です.

ここの名物のミズバショウ

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f:id:maironef:20190521211459j:plain辛うじて1輪咲き残っていました.

そして

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どうやらこれが本物のナルコユリですね.

この後は信濃町まで走って帰路につきました.

 

では今回はこれにて.

夏遠からじの東飯綱高原で①

こんばんは.マイロネフです.

今回は夏間近の東飯綱高原で見つけられる植物のあれこれをUPしたいと存じます.

撮影は昨年 5月20日COLNAGO・Arteに乗って浅川地区から攀じ登った時のものです.

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ササバギンランです.

一方,下の画像は

f:id:maironef:20190520220622j:plainこちらがギンランですね.主な見分け方としては

ササバギンランは葉が花穂の上まで伸びる,ギンランの葉は花穂より上まで伸びない点です.

ギンランは長野県の準絶滅危惧種(NT)にランクされております.

他に,ササバギンランの葉の付け根は茎を抱き,葉の裏に短い毛があること,ギンランの葉の付け根は茎を抱かず,毛は無いことが識別点であるということで,今度機会があれば確認してみたいと思います.

参考ソース:土田勝義・編著「失われゆく植物たち」p.103「ギンラン」の項

f:id:maironef:20190520222142j:plainギンランの花の部分です.完全には開きません.

 

次はこの花.

f:id:maironef:20190520222804j:plainツクバネソウです.4枚の葉が輪生します.

f:id:maironef:20190520223010j:plainこの雄しべ,雌しべ,子房の形に特徴がありますね.

 

続いては,

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f:id:maironef:20190520223432j:plainヤマオダマキです.

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f:id:maironef:20190520223928j:plainこれまでの私のサイクリング日帰り圏内では,淡黄色1色のキバナノヤマオダマキの方が多いのですが,このようなブドウ色と淡黄色のツートンカラーは,私の知る範囲では戸隠高原とこの飯綱東高原でのみ確認できております.

 

この花色,どこかの昔の電車の配色にも似ていて好感が持てます.大輪パンジーの中にも同様な色の品種がありますが.

 

では続きはまた改めて.

ちひろ公園にある元長野電鉄の歴史的電車②

では前段の続きで,ちひろ公園にある元長野電鉄の電車の内外をもう少し詳しく見てみましょう.

先ずは“電車の教室”を再現したデハニ201号の内部から.

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荷物室から見る運転室の方向です.仕切りは路面電車のような簡易な構造です.

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デハニ201の運転室の内部.

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同車輌のマスコン(主幹制御器)です.アメリカ・ウェスティングハウス社製で,1954年 1月20日,池袋―御茶ノ水間で部分開業した地下鉄丸ノ内線の初期の車輌300形も,同社の技術を導入して製造されました.

f:id:maironef:20190519092245j:plain運転台上部のスイッチ類です.

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何とも趣のある客室の室内灯です.

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荷棚のステイも古典的なデザインですね.

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f:id:maironef:20190519092511j:plain元の座席は撤去されたものの,現役当時の面影は感じられます.

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信濃川田駅跡で保管されていたこれらの電車と対面して,黒栁徹子さんは「まさに当時とそっくりだった」と,いたく驚嘆,感激したといいます.そして長年の彼女の悲願がここに実現を見ました.

代わりまして,モハ604号車の内部を見てみましょう.

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蔵書は主に汽車モノ,電車モノを中心とした児童書が並んでいます.当日は「子どもの日」とあって,多数の親子連れなどで賑わいました.

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f:id:maironef:20190519102122j:plain日除けのヨロイ戸は金属のプレス製です.

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f:id:maironef:20190519102852j:plainこちらがモハ604号車の運転室部分.

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グローブの形状に特色のある室内灯です.

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昔の長野電鉄の電車内にはこういう表示が付いていました.

因みに私は旧東急5000系改め2500系の登場以前の長野電鉄の新旧全形式の電車に乗った経験があります.

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ここには特急・急行自転車向けのこういう駐輪設備があるのが嬉しいところです.

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鯉幟が威勢よく躍る向かい風の中を走らざるを得なかったのには気が滅入りましたが.

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16時頃,豊科駅に着きました.

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同駅16時06分発松本行E127系です.

この電車,北アルプス側にクロスシートが付いていますが,篠ノ井線では姨捨駅前後の雄大な車窓が今一つ見辛いのが少々残念です.

f:id:maironef:20190519110728j:plain豊科から真っ直ぐ田沢駅前へ出て,これよりは主にR19(一部犀川左岸)を通って帰ります.

この日は朝方の天気が悪く,出発を2時間遅らせたために今一歩距離を伸ばせなかったのが残念でしたが,安曇野北部の初夏の風情を味わい楽しむことのできた旅路でした.

何と言っても,ちひろ公園の2輌のクラシック電車は私も当時製造後約50年を経過した現役末期に実際に乗ったことがありましたから,懐かしさもいっぱいでしたし,内装の一部が改変されているとはいえ何よりほぼ理想的に近い形で展示保存の実現を見たことは嬉しい限りです.

 それではまた.

全走行距離;161.19km

実走行time;8時間42分22秒

平均時速;18.5km/h

ちひろ公園にある元長野電鉄の歴史的電車①

では2018年 5月 5日の仁科三湖&安曇野北部の日帰りサイクリングから,今回はちひろ公園で「電車の教室」として展示保存されている元長野電鉄の歴史的電車をご紹介したいと存じます.

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f:id:maironef:20190518201627j:plain上の画像は2012年 3月25日,下の画像は同年 4月 8日当時,

同年 3月31日限りで廃線となった屋代―須坂間(屋代線)の信濃川田駅跡に保管されていたデハニ201号車です.

現役末期にはモハニ131という車輌ナンバーではなかったかと思います.

 

2014年10月11日の深夜~12日早朝にかけて,大型トレーラを使ってここから県道〈31〉系統・長野―大町線などを経由して,ここ安曇野ちひろ公園に搬入されました.

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f:id:maironef:20190518210639j:plainこれは2017年 5月 5日の夕刻の撮影です.

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f:id:maironef:20190518211141j:plain床下の台枠を補強するトラス棒は1920年代半ば,車体が木造から骨組みなどを鋼製にした「半鋼製」と称される構造へ移行する過渡期の私鉄電車に見られた特徴です.

f:id:maironef:20190518214331j:plainデハニ201の正面です.

f:id:maironef:20190518221907j:plainこちらがモハ604号車の正面.この車輌は長野電鉄で廃車後,上田交通(現・上田電鉄)でクハとして運行されたため,電動車らしい機器は喪失しているのが少々残念です.

f:id:maironef:20190518222524j:plainこの製造元の銘板にも歴史を感じます.

f:id:maironef:20190518221413j:plainこの時は公開時間内には間に合いませんでした.

そして2018年 5月 5日に改めて訪問した際の状況がこちら.

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「窓際のトットちゃん」の原作者・黒柳徹子さんが幼少の頃学んだ「トモエ学園」の電車の教室とは斯くこそありしかという情景が再現されています.

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f:id:maironef:20190518221140j:plain机と椅子は池田工業高校の教職員と生徒の作品だそうです.

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荷物室の内部です.

f:id:maironef:20190518223552j:plainそれでは,今夜は時間ですので続きはまた改めて.

春咲きの天然ミニチュアリンドウ

こんばんは.マイロネフです.

 

前段の野沢温泉村方面の続編の前に,今回は2018年 5月 5日,仁科三湖&安曇野北部方面へCOLNAGO・Arteに乗って行った日帰りサイクリングで見つけた,注目すべき花をご紹介したいと存じます.

f:id:maironef:20190515210154j:plain美麻村から青木湖へ向かう山間の道路沿いを彩っていたミツバツツジの一種です.

これは分布域からみて多分ユキグニミツバツツジではないかと思います.

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f:id:maironef:20190515214646j:plain爺が岳が見えて・・・・・・・・

f:id:maironef:20190515214842j:plain青木湖も望める地点で.

長年探し求めていた春咲きのミニチュアリンドウの一つと遂に初対面です.

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ハルリンドウです.水分の多い草地に自生します.

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根元の根生葉に特徴があります.

【ご参考】

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こちらはフデリンドウです.明るく乾きやすい広葉樹林の下や丈の低い草地に自生します.

f:id:maironef:20190515220710j:plainこれは2013年 5月13日,聖高原での撮影.先日の碓氷峠群馬県側でも花着きの見事なフデリンドウがあったのですが,コンデジのバッテリーの都合で撮影しそびれたのが残念です.

f:id:maironef:20190515222429j:plainハルリンドウの花は,フデリンドウと比べると 幾分スリムな感じです.

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f:id:maironef:20190515223004j:plainこの自転車に乗りながら,全く偶然の発見でした.それだけに感動もひとしおです.

では,この続きはまた改めて.

春の奥信濃で出会えた花あれこれ②

では,奥志賀林道の登り口から目に付いた花々のご案内を続けましょう.

これらは当方のyahoo!ブログからの再掲になります.

先ず初めは

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ショウジョウバカマです.場所などによって花色に差異があるようです.

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f:id:maironef:20190514192921j:plain上2枚はこれより前の地点で見つけた個体の花です.

f:id:maironef:20190514200815j:plain花の裏側から写してみました.

続いては,

f:id:maironef:20190514193939j:plainイワナです.山麓帯から亜高山帯まで垂直分布は結構広い植物で,千曲市内の一部でも見ることができます.

f:id:maironef:20190514194605j:plain花の部分をどUPで.

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f:id:maironef:20190514201125j:plain枝葉の姿図としてはこれがお分かりになりやすいかと思います.

次は少々グロテスクな花です.

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コシノカンアオイです.環境省レッドデータブックでは絶滅危惧種(NT)にランクされております.

この仲間は自生する地方,地域によってオリジナルの種類が様々です.

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f:id:maironef:20190514203017j:plainコシノカンアオイの葉です.

f:id:maironef:20190514203605j:plain葉と花のセットで.

これより少し進んで行くと

起点の三叉路から3km余り進んだ地点で,この日は残雪のため折り返しになりました.f:id:maironef:20190514204332j:plain

そこから戻って改めて先程の地点でよく見れば・・・・・・・・.

f:id:maironef:20190514204757j:plainオオイワカガミの新葉が出ていました.

f:id:maironef:20190514205240j:plainこの時は花が見ることができなかったのが残念です.

f:id:maironef:20190514203900j:plainここは天然の豪雪地帯植物の“ミニ見本園”の感がありました.残念ながらミスミソウスハマソウ等の類は有りませんが.

箕作まで戻る途中のある地点では・・・・・・・・.

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長野市以北,飯山線沿線地域に自生するキクザキイチゲは純白の花色が殆どですが,これほど鮮明な,まさにノコンギクの返り咲きのような花色を見たのは初めてでした.

では今回はこの辺で.

この時の全走行距離;133.51km

実走行time; 7時間35分12秒

平均時速;17.7km/h

最高瞬間時速;42.5km/h