こんばんは.マイロネフです.
須坂市井上で保存されていた元東急5000系改め長野電鉄2500系の2輌1編成が,今般,製造元で復原の上保存される運びとなったということで,昨日(2022年 5月 3日・祝)午前と午後の2回に分けて見納めとなる姿を写して来ましたので,ご覧に入れたいと存じます.
ご高承の通り,この電車は1981(昭和56)年3月完成した長野ー善光寺下間の地下化に伴い,それまでの電車が特急2000系4編成12輌とOS0系2編成4輌を除いて使えなくなることから,2×10編成20輌と2600系と称された3×3編成9輌が導入されたもので,これは2輌編成の内の最後に入ったC10編成であります.
側面の一部.ドアの窓は東急時代の末期からこのような高窓化された車輌が大半でしたが,クハ2552,2555,2557の3輌は黒のHゴムの縁取り付きの大窓,モハ2508,クハ2558のC8編成とモハ2602,サハ2652,モハ2612のT2編成が直付大窓で,それにも複数回乗った記憶はありますが,それがオリジナルの姿通りで見栄えも良かったです.どうせならここで保存されるのも,そのC8編成にして欲しかったという気持ちが今もあります.
ちょっと画像が見苦しくて恐縮ですが悪しからず.出入口部分の水抜きがこのような構造になっていたと分かります.
製造元の銘板.1956(昭和31)年製です.
台車の銘板.TS-301という型式です.
台車の側面図.
直角カルダンの構造がお分かりになれるでしょうか.
台車の内部も覗いてみました.
動力伝達は自動車と似た構造です.
主制御器です.主な電気系のパーツは東芝製ですね.
これはブレーキやドアに使用するエアのコンプレッサー装置.
主抵抗器の一部.これは長野電鉄への譲渡にあたってこのような自然通風冷却式に改められたものです.
一時期は長野県内私鉄3社の全てで同類が見られましたが,いずれもその後の新しい形式の電車に代わっています.日本の鉄道史的にも今後さらに貴重な存在となってゆくでありましょう.
それではまた.